前回は、プラス思考投資法に適したCFDのメリットについてでした。
今回は、その逆にCFDの弱点についてです。
弱点を知らずに取引してしまうと、ひどいダメージを受けてしまいます。
■CFDの弱点 レバレッジは両刃の剣
CFDは、信用取引、ワラント、先物、FXなどと同様にレバレッジが利きます。
レバレッジは、利益が出ればウハウハな方向に働きますが
当然、損失が出れば最悪なことになります。
しかも、ワラントと違って、ロスカットもうまく仕込んでおかないと、追い証がかかる恐れがあります。
そんなことは、既にご存じかと思いますが
大事なのは、このことを肝に銘じ、この最悪のリスクに対して、どのような対策を打てばよいかです。
■CFD損失レバレッジへの対策
CFDに限らず、レバレッジの利く投資対象では、何より追い証、強制ロスカットの回避が大切です。
そのための対策は
- ストップロス(逆指し値)注文を入れておく
- 売買は証拠金の3割程度までにしておく
です。
1のストップロスは、レバレッジの有無にかかわらず、必要な損失防止対策ですので、ここでは多くを語りません。
大切なのは、2です。
例えば、10万円をCFD取引口座に入金して、10万円を証拠金に 10万円満タンの買い注文をしたとします。買ったもののレバレッジが20倍だとしたら
基準価格5%アップで、10万円が20万円に
逆に基準価格5%ダウンで10万円がゼロになってしまいます。
(例を単純化するため、スプレッド等は考慮していません。)
ここで、注目すべきは、損失金額10万円ではありません。
証拠金がゼロになるということです。
証拠金がゼロになるということは、この後さらなる投資ができないということになります。
さらなる投資をするには証拠金をもう一度入金しなければなりません。
通常の株式取引でしたら、5%下がったら
そのあとちょっと我慢して、5%アップを狙うという選択肢があるかもしれませんが
レバレッジのかかる取引で元金を大幅に失ってしまうと、復活が非常に困難になります。
また、大幅な負けを想像してしまうと、腰が引けてしまし、攻撃的な投資ができなくなります。
そこで大事なのは、『売買を証拠金の3割程度に抑える』です。
同じ例で
例えば、10万円をCFD取引口座に入金して、10万円を証拠金に、3万円の買い注文をしたとします。買ったもののレバレッジが20倍だとしたら
基準価格5%アップで、10万円が13万円に
逆に基準価格5%ダウンで10万円が7万円になってしまいます。この場合、基準価格が16.7%ダウンすると、証拠金10万円を全て失うことになります。
(例を単純化するため、スプレッド等は考慮していません。)
もちろん掛け金が少ない分、利益も少ないのですが
7万円になってしまっても、そのあと挽回は可能です。
当然のことながら、投資対象の価格は上がりもすれば下がりもするので
少々下がっても大丈夫なように、余裕を持っておかなければなりません。
もっと余裕を持ちたいのでしたら、3割を2割に、2割を1割にして、自分でリスクをコントロールすることが必要です。
リスクをコントロールするのは自分です。
リスクをコントロールしていないのも自分です。
ところが、あまりリスクをとってしまうと、レバレッジのうまみがなくなってしまい、つまらないですね。
そんなときは、3割を投資するのではなく、証拠金を3倍にして、リスクをとりつつ大きな利益を狙うのです。
■リスク把握に有効な無料ツール『リスクグレード』
投資対象が、どのくらい激しく値動きするかによって
ストップロスをいれる価格や、証拠金をどれくらい積んでおけばよいかなど
迷うところです。
大きく値動きする銘柄は、5%のアップダウンなど日常茶飯事かもしれません。
自分が投資しようとしている銘柄がどれくらい値動きが激しいかを知る無料ツールがあります。
日経マネー5月号
87ページで広瀬隆雄さんが紹介されている『リスクグレード』です。
値動きの激しい銘柄にさらにレバレッジがかかると、とんでもないことになりますので
投資しようとしている銘柄のボラティリティ(値動きの激しさ)を把握しておく必要があります。
![]()
Datatypeの欄で市場を選んで、Simbolsの欄で調べたい銘柄のティッカーを入れます。
(以下、2009年4月11日時点の数字です。)
まずは基準となる日本株のボラティリティを見ましょう。
Simbolsの欄に日本株ETF「EWJ」と入れます。
Datatypeは「US Equity」のままです。
すると、 RiskGrade:222 と出ます。
普段皆さんが感覚的に値動きの度合いを知っている日本株の222を基準に他の銘柄を調べてみてください。
例えば、アップル社「AAPL」と入れてみます。
RiskGrade:243 と出ます。
アップル株のボラティリティは日本株と同じくらいだということです。
次に、富力地産を見てみましょう。
Simbols欄に「2777」、Datatype欄は「Hong Kong Equity」を選びます。
RiskGrade:477 と出ます。
日本株の2倍くらい値動きが激しいということがわかります。
では、シティグループを見てみましょう。
Simbols欄に「C」、Datatype欄は「US Equity」を選びます。
RiskGrade:999 と出ます。
シティは日本株の4倍以上の激しい値動きをするということがわかります。
リスクグレードを使ってみて、あまりにも値動きの激しいものは避けることが必要かもしれません。
果敢に攻めたい方は、証拠金を十分に持って、シティのようなものを攻めるのも一つの手かもしれません。
リスクグレードと普通のボラティリティの違いについては、広瀬隆雄さんのブログ記事にもありますように2点挙げられます。
- 「リスクグレード」は為替、商品、株式など、さまざまな資産のリスクを横断的に比較できる
- 「リスクグレード」は最近のデータほど比重が高いように指数化してある
いずれにせよ、そのリスクをコントロールできるのは、自分です。
ほかの誰も、自分の資産のリスクをコントロールしてくれません。
逆を返せば、自分でリスクを調整できるのです。
あとは、プラス思考乗換投資法で、気持ちよく利確&損切り!!

日経マネー2008年11月号 『サブプライム後の新グローバル投資 CFD』でCFD投資を行う個人投資家としてコメントしました。P.73
ブックマーク、RSSに登録
最近のコメント